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飲食店へ盲導犬をつれて大丈夫? 盲導犬の訓練と健康・衛生管理

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飲食店へ盲導犬をつれて大丈夫? 盲導犬の訓練と健康・衛生管理

全国で盲導犬の数は1000頭ほどで、盲導犬を連れた人に遭遇する機会はそう多くはありません。

飲食店や宿泊施設などで「犬は入れません」と断わられることも少なくないようです。

「衛生面が心配」「対応の仕方がわからない」などから拒否されることが多いようです。

盲導犬はきちんと行動を訓練され、衛生的にも管理されています。

盲導犬の健康管理と衛生管理についてまとめました。

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受け入れ拒否と「身体障害者補助犬法」

飲食店では「犬はお店に入れません」と断りがあったり、旅館などでも「犬の爪や毛で設備が傷むのでは」と懸念して予約を断ったりすることが少なくないそうです。

また、同伴している犬の対応がわからない、といった不安もあるようです。

ですが「身体障害者補助犬法」(平成14年10月施行)には以下のように定めています。

「公共施設や交通機関、飲食店、スーパー、ホテルなどの施設では、特別な理由を除いて補助犬(盲導犬、介助犬、聴導犬)の同伴を拒んではならない」

それでも盲導犬をつれた人が、交通機関やお店などで受け入れ拒否にあう事例は後を絶たないといいます。

盲導犬の訓練

盲導犬は、人間社会で一緒に活動するためにしっかり訓練されています。

訓練方法や健康管理・衛生管理は、日本盲導犬協会を参考にしています。

出産

盲導犬は「ラブラドール・レトリバー」「ゴールデン・レトリバー」そして両者の交雑種の3種類です。

繁殖奉仕と呼ばれるボランティア家庭で産まれます。

1回のお産で平均6頭、多い時には10頭ほど産まれるといいます。

生後2か月から1歳まで~ パピーウォーカーとの生活

生後2か月を過ぎると子犬は1頭づつ「パピーウォーカー」と呼ばれる子犬飼育ボランティアの元へいきます。

1歳になるまでのおよそ10か月の間、家庭の愛情に包まれながら育ちます。

この時期、子犬の「社会化」が重要なポイントとなります。

電車や車の音、雨や雪、人混みなど、人間社会で様々な経験をするために、色々な場所に一緒にでかけ、人間と生活する喜びを経験します。

子犬は家族と共に様々な経験や出会いをする中で、社会や家庭の中で暮らすためのルールを学び、人間に対する親しみと信頼感が築かれ、将来、目の不自由な方との生活がスムーズに送れるようになっていきます。

パピー(子犬)の健康管理・衛生管理

生後5ヶ月齢までに3回の混合ワクチンと狂犬病予防接種を全ての盲導犬候補の子犬に実施します。

ある程度の月齢になると去勢・避妊手術や眼底検査・股関節のレントゲン検査を行っています。

またパピーウォーカーから健康状態や食事内容を明記したレポートを定期的に提出してもらいます。

下痢や食欲がないなどの相談があれば適切なアドバイスを行い、必要があれば直接様子を見に行くなど、すぐに対応しています。

1歳から ~ 訓練開始

基本訓練

盲導犬になるために犬は訓練センターに戻ります。

訓練では、まず、人と関わることを楽しみながら、犬に「GOOD」という言葉の意味を教えてゆきます。

人が求めることが出来たら「GOOD」と褒める、それを繰り返す中で犬は「GOOD」と褒められることが楽しいことだと学習していきます。

さらに、

  • シット(座れ)、
  • ダウン(伏せ)、
  • カム(来い)
  • ヒール(左につけ)、
  • ウェイト(待て)

といった指示(コマンド)を出し、そのとおりに動いたら「GOOD」と褒め教えてゆきます。

こうした訓練を DE(Dog Education= 犬の教育)と呼んでいます。

DEは、単に犬の教育ということだけではなく、犬とのコミュニケーションを通じて信頼関係を築くための非常に大切な訓練です。

訓練期間を通じて毎日、また盲導犬となった後にも行われます。

厳しい訓練というよりも、毎日コツコツと楽しい作業を通して、盲導犬として大切なことを覚えていきます

誘導訓練

街の中で目の不自由な人を安全に誘導するための訓練で、タウンウォークと呼ばれ、いろいろな訓練があります。

角・段差を教える

角では、壁などに沿って左に入り込みます。

のぼりくだりの段差を見つけたら止まって 教えます。できたら「GOOD」とよく褒めます。

様々な障害物の回避

看板、自転車、駐停車中の車、通行人などの障害物をよけて歩く訓練をします。

また、白杖では、高い場所にある障害物を発見することが難しいですが、盲導犬は高いところにある障害物も避けられるように訓練します

交通訓練

動いている車・バイク・自転車などに対して危険を察知し、犬自身が進むか進まないかを判断できるよう 訓練します。

駅やエスカレーターでの訓練

電車の乗降や上手にエスカレーターに乗る訓練をします。

また、駅のホームでの安全な歩行についても 繰り返し訓練します。

訓練した犬の評価

犬は訓練士がアイマスクをして訓練されたことが、きちんとできるかどうか評価を受けます。

人を変えて3回行われますが、最終的に盲導犬となれるのは全体の3~4割です。

訓練犬の健康管理

パピーウォーカーのもとから訓練センターに戻ってきた時点で、メディカルチェックを行います。

  • 眼底検査
  • 股関節のレントゲン検査
  • 心電図
  • 血液検査
  • 耳・皮膚などのボディチェック

ほかにも

  • 混合ワクチンや狂犬病予防接種
  • フィラリア予防薬
  • ノミ・ダニ駆虫薬等

これらの基本的な健康管理を行います。

シャンプーやグルーミング、歯磨き、体重測定も日々欠かさず行われます

また犬舎でストレスの少ない生活ができるよう、個々の犬の性格を把握した上で部屋割りを決めたり、フードの量や種類を医師と相談しながら与えたりします。

盲導犬としてスタート

http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20140203/172662/?P=1

自宅に戻り、通勤や買い物など、普段使う道で、訓練士とともに盲導犬との歩行を確認するフォローアップがされます。

その後も盲導犬とともに歩き続ける間、定期的にフォロが行なわれます。

盲導犬の健康管理・衛生管理

健康で良質な盲導犬を育成するため、また動物福祉の精神を尊重して盲導犬の一生に責任を持つために、現役の盲導犬はもちろん、繁殖犬から引退犬まで細やかな医療ケアを行っています。

盲導犬のユーザーは、以下の書類を提出することになっています。

  • 狂犬病予防接種(年1回)
  • 混合ワクチン接種(年1回)
  • フィラリア予防
  • ノミ・ダニ駆除

これらの実施日をまとめた定期報告書を地元の獣医師の診断とともに提出。

また盲導犬ユーザー自身が日頃から入念に気を配っています。

  • 盲導犬の元気・食欲・排泄の状態を把握
  • ブラッシングの際に身体に異常がないかをチェック

盲導犬の引退

10歳前後で長年共に過ごしたユーザーと別れることになります。

人間でいえば60歳くらい。

少し早めに引退して新しい生活となります。

引退犬飼育ボランティアによるケアの下、協会・獣医師と連携して健康管理を行っています。

盲導犬の繁殖

繁殖犬候補の犬には股関節のレントゲン検査と眼底検査を行い、遺伝性疾患のない犬だけを繁殖犬として登録します。

母犬は出産と子育て、父犬は交配という大切な仕事が控えて常に健康状態が万全であるよう、繁殖犬飼育ボランティアに体重管理・適度な運動等の指導が行われます。

盲導犬の訓練施設一覧

盲導犬の育成をしている団体一覧はこちらです。

全国で16か所あります。

個性労働省・盲導犬訓練施設一覧

今回ご紹介した訓練方法や健康管理・衛生管理は、日本盲導犬協会を参考にしています。訓練方法など各施設で若干異なる場合があります。

さいごに

飲食店へ盲導犬をつれていても大丈夫? 盲導犬の健康管理と衛生管理。

 

厳しい訓練と健康管理、日頃の衛生管理を徹底している盲導犬です。

盲導犬が視覚障害者と同伴することは、法律で定められています。

もちろん、色々なケースとは思います。

盲導犬を育てる富士ハーネスセンター長の山口義之さんは次のように語ります。

最初から断ることを前提にコミュニケーションするのではなく「どうすれば問題なく受け入れられるか」を盲導犬ユーザーと相談する気持ちで話し合ってほしいと思います。

たとえ結果が同じだったとしても、盲導犬ユーザーが抱く印象は大きく変わるはず。

『盲導犬と一緒に暮らすことで行動範囲を広げよう』という、盲導犬ユーザーの前向きな気持ちを尊重して対応していただけるとうれしいですね」

盲導犬を望む視覚障害者はおよそ4000人とされます。

実際に活動しているのは約1000頭ほど。

素晴らしい盲導犬が、ひとりでも多くの視覚障害者がともに活動できるように、寄付や募金、ボランティアなどで少しでも貢献できるようにしたいものです。

お読みいただきありがとうございます。

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参考:
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/syakai/hojyoken/html/b03.html
https://www.moudouken.net/

http://www.fuji-harness.net/
http://www.h-guidedog.org/
http://wol.nikkeibp.co.jp/article/column/20140203/172662/?P=2
http://www.kansai-guidedog.jp/order/index.html
http://cgdo.or.jp/
http://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/syakai/hojyoken/


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